日時: 2024年12月（クリスマス前の平日夜）
開催形式: ハイブリッド開催（会場＋オンライン）
はじめに
2024年も残りわずか。年末の慌ただしさの中、第518回例会が開催されました。来年1月にはスピーチコンテストも控えていて、クラブは年末モードというより「これから!」という雰囲気です。
今夜の言葉
担当: Y.Sさん（前回入会された新メンバー!）
トーストマスターズの例会では、毎回「今夜の言葉」を設定します。例会中にこの言葉を使うことで、語彙を増やす練習になります。
今夜の言葉は**「ありてい」**。
「有り体」と書いて、嘘偽りのないこと。「ぶっちゃける」より上品な日本語として選んでくれました。会長も「私もあんまり無理してテンション上げずに、ありていで臨みたいと思います」とさっそく使っていて、例会中あちこちで「ありていに言えば」が飛び交っていました!
本日の役割紹介
トーストマスターズの例会は、メンバーが様々な役割を担当して運営します。司会進行、時間管理、記録など、どれも人前で話す練習や運営スキルを身につける機会になっています。
今夜のトーストマスター: S.Mさん（例会全体の司会進行役）
計時係: T.Wさん
えーとカウンター: スピーチ中の「えー」「あー」を数えて、話し方の癖に気づくきっかけを作る役割
文法係: T.Mさん
記録係: 担当者
計時係のT.Wさんから時間ルールの説明。テーブルトピックスは1分〜2分30秒、準備スピーチは5分〜7分。コンテストと同じルールで、時間オーバーは失格扱いになります!
テーブルトピックス 🎤
即興スピーチの練習セッションです。司会者が出したお題に対して、準備なしで1〜2分間話します。「急に話を振られて何も言えなかった…」という経験、誰でもあると思います。この練習を重ねると、日常でも落ち着いて対応できるようになります!
テーブルトピックスマスター: N.Sさん
今回のテーマは「冬」。N.Sさんからは「聞き直さないでください。2回しか言いません」という宣言がありました。本番のコンテストと同じルールです。
お題と回答
Q1. 冬で最も印象的な匂いは?
T.Bさんは「落ち葉の匂い」。イチョウの葉が路肩にたまっていて、その上を歩く感触が好きだそうです。冬って匂いあるのかな?と言いつつ、ちゃんと答えを見つけていました。
Q2. あなたにとって特別なクリスマスソングは?
入会2回目のY.Sさんは「いつかのメリークリスマス」（B’z）。学生時代に友達と大声で歌いながら帰った思い出を語ってくれました!
Q3. クリスマスプレゼント、実用性とサプライズのどちらを重視しますか?
T.Rさんのエピソードが印象的でした。イタリアの世界最古の薬局「サンタマリアノヴェッラ」の高級石鹸を女友達にプレゼント。ドヤ顔で渡したところ、「映画『羊たちの沈黙』のレクター博士とかぶった」と言われたそうです。良いものを選んだつもりが、まさかの展開!
Q4. 冬の定番アイテムが使えなくなったら?
T.Kさんは「コート」について。5年前にコストコで買った安いコートをずっと愛用中。在宅勤務が多いので、なくなったらカイロを貼りまくって乗り切るかも、とのこと。
Q5. 年末の大掃除で絶対に捨てられないものは?
T.Bさんの答えは「CDをデジタル化した音源データが入ったハードディスク」。CD自体は去年売ったけど、データは捨てられない。SpotifyやApple Musicがあっても、メタルは配信されていないことが多いんだそうです!
Q6. クリスマスの過ごし方について
S.Mさんは「各自で過ごすのが一番」。カップルや家族との過ごし方に惑わされず、自分の好きなものを食べればいい、と。
N.Sさんからは「コンテストでお題を聞き漏らしても、焦らず思ったことを答えればいい」というアドバイスも。全員が投票圏内のタイムでした!
準備スピーチ
トーストマスターズでは、「パスウェイズ」という学習プログラムに沿ってスピーチを行います。各プロジェクトに目標が設定されていて、段階的にスキルを磨いていく仕組みです。
第1スピーチ: I.Tさん
プロジェクト: チームコラボレーション Level 1「リサーチャーのプレゼンテーション」
タイトル: 「国家にお金を差し押さえられる? カストディアン契約とは何か」
「国家は皆さんの口座をいつでも差し押さえられる状況にある」——いきなり衝撃的な話から始まりました。
ロシアの銀行口座がEUによって凍結された実例、私たちが何気なく同意している銀行口座の約款の意味、日本も過去に預金封鎖を行った歴史があること、暗号資産のシードフレーズ管理の重要性…。スライドには写真や図解が効果的に使われていて、難しい内容でも引き込まれました。
「次回はブロックチェーンと国家について話します」とのこと。続きが気になります!
第2スピーチ: H.Yさん
プロジェクト: パスウェイズ「人を引きつけるユーモア」Level 1
タイトル: 娘への手紙
「2泊3日の旅行ではないです。2、3ヶ月前から家中がダンボールだらけ…」
28日に引っ越していく娘さんへの想いを語るスピーチでした。
小学生の頃、歩いて学校に行けなかった娘さん。中学では登校拒否に。親子で衝突することもあったといいます。「中学校って何のためにあるの?」という娘さんの問いに、当時は答えられなかった。
それでも、娘さんは自分で進路を決め、高校、専門学校、そして就職へ。ある日、台所で「ママ、負けにならないでよ」と声をかけてくれた。その瞬間、「私が彼女を守っているのではなく、彼女が私を守って、ここまで母親として育ててくれたのかな」と気づいたそうです。
最後に娘さんへの詩を読み上げました。静かに聞き入るメンバーの姿が印象的でした。
第3スピーチ: T.Hさん
プロジェクト: パスウェイズ「人を引きつけるユーモア」Level 3「ストーリーテリングを理解する」
タイトル: 順番が人を育てる
「俺、ディビジョン行っちゃうかも」——昨年のエリアコンテスト（地区大会）を終えた瞬間の一言から始まりました。ディビジョンはその上の大会です。
子どもの頃は教室の隅でおとなしくしていたT.Hさん。生徒会とは無縁、図書係や飼育係を担当していたそうです。大学時代の寮では、花形の役職には立候補せず、トイレットペーパーの補充などを担当する係に。
でも、大学で始めた演劇、自衛隊での5分間講話、そしてトーストマスターズでの経験を通じて、少しずつ「順番」が回ってきた。最初は順番だから、役割だから、と引き受けていただけ。でも回ってきた順番に向き合ううちに、人前で話すのが楽しみになってきたという話でした。
「これからも順番が回ってきたら、喜んで話します!」という言葉が印象に残りました。
論評の部
トーストマスターズの特徴の一つが、この「論評」です。スピーチの後、別のメンバーが良かった点と改善点をフィードバックします。批判ではなく、お互いの成長を助け合う時間です!
I.Tさんへの論評（Y.Hさん）
写真やビジュアルを効果的に使っていた点、「どっちがいいですか？」と聴衆に問いかける手法を評価。改善点としては、一部のスライドに情報が詰め込みすぎていた点が挙げられました。
H.Yさんへの論評（H.Sさん）
「ありていに言えば、すごく感情のこもった話で、心を動かされました」と開口一番。展開の維持、感情のこもった言葉選び、最後の詩でのまとめ方を評価。「娘さんに直接この詩を届けてあげると、より深く伝わるのでは」というアドバイスも。
T.Hさんへの論評（T.Oさん）
自分の人生をストーリーにする構成力と、ユーモアを評価。ただし、「コンテストに出る」というのは手段であり、「どんな人間になりたいか」というメッセージに昇華させるとさらに良くなるのでは、というアドバイスがありました。
総合論評
K.Bさんより、例会全体の振り返り。
司会のS.Mさんの進行、テーブルトピックスマスターのN.Sさんがコンテストルールに準じて進行をしていた点などが挙げられました。
えーとカウンター報告
今夜の言葉「ありてい」は、T.Mさん、T.Hさん、I.Tさん、N.Sさん、K.Bさん（2回）が使用。
面白かったのは、「えー」の使用回数がテーブルトピックス（即興）より論評の方が多かったこと。「しっかり話さなきゃ」という気持ちが、かえって「えー」を増やしているのかも?
文法係報告
T.Mさんから、印象に残った表現の紹介がありました。
「約款」（I.Tさん）: 難しい内容に合った専門用語の選び方
「音のないバズーカ砲で打ち抜かれたように穴が開く」（H.Yさん）: 娘さんとの別れを表現した比喩
「アイメッセージ」（T.Oさん）: 相手を尊重しながら自分の意見を伝える表現技法
本日の表彰 🏆
例会の最後に、メンバーの投票で各賞が決まります。
ベストテーブルトピックス賞: T.Mさん
ベスト論評者賞: T.Oさん
ベストスピーカー賞: H.Yさん
次回のご案内
第519回例会: クリスマス例会
日時: 12月23日
司会: H.Yさん
スピーカー: S.Mさん（あと1枠あり）
クリスマスグッズを身につけての参加歓迎。全身サンタでも、普段通りでも。
1月27日: スピーチコンテスト＆テーブルトピックスコンテスト
スピーチコンテストへの出場者を募集中です。テーブルトピックスコンテスト（即興スピーチ）はどなたでも参加できます。
おわりに
以上、第518回例会の記録でした。
見学はいつでも受け付けています! オンラインでの参加も可能ですので、気になる方はお気軽にどうぞ。
記録作成: 第518回例会記録係
