インハウスコンテストが例年よりも盛り上がりました!

第449回 例会

みなさん、こんばんは。

1月24日は、響クラブにおいて、1年でもっとも大きなイベントが開催されました。日本語スピーチコンテストです。

(太字は見出し。以下同)

スピーチコンテストとリーダーシップを経験する場でもある

スピーチコンテストは、トーストマスターズクラブが定めたコンテストルールにのっとって行われ、スピーチ時間は5分から7分。会員のみなさんが日頃トレーニングしてきたスピーチ力(コミュニケーション力)の成果を見せる機会です。

普段はみな一定の課題のもとでスピーチを作るのですが、コンテストでは制約はありません。ひと味違うのは、コンテストならではの役割が存在することです。

コンテストでは、スピーチに順位がつきます。その順位は審査員の役割を与えられた人が、既定の審査基準をもとに評価をします。審査結果を集計する係がいて、すべてのスピーチが終わると、コンテスト出場者にインタビューをするインタビュアーもいます。

コンテストにおいては、出場者が花形。しかし、コミュニケーションとリーダーシップを学ぶ場であるトーストマスターズクラブにおいては、各役割を担う人にとっても重要な機会と経験を得る場になります。

今回私はコンテスト委員長を務めました。コンテスト開催までの取り組みを中心にお話しをいたします。

出場者集めから運営はスタート

毎年のことですが、コンテスト運営は、一筋縄ではいきません。というのは、トーストマスターズクラブは有志の集まり。仕事上での関係とは異なり、拘束力が強くありません。みなさんの多忙な時期が重なると、重い役割を担う人が少なくなります。

一番の課題は出場者集めです。

コンテストは、スピーチの競い合い。順位が出ます。スピーチ力は高めたいけど、順位は決められたくないという人がいます。

コンテストスピーチは制約がないと、さきほど書きましたが、一方でやや特殊です。

普段なら、プレゼン風にパワーポイントを駆使したスピーチだったり、自分の趣味の話をしたり、ちょっとした体験談を披露したりと、自分らしく、かつ肩の力を抜いた取り組み方ができます。

しかし、コンテストでは、(私の理解では)人の心に訴えかけ、揺さぶるようなエモーショナルな味付けが求められます。赤裸々な思いを吐露した人が票を集める傾向があります。これが苦手な人は敬遠しがちです。

コロナ禍によりコンテストはオンライン開催が中心となりました。オンラインでのコンテストは楽しめないという人も一定数います(今回響クラブでは会場側とオンライン側に分かれて行うハイブリッド開催としました)。

出場者への後押しは意義やコツを伝えること

出場者集めは、毎年時期が来ると、会員に呼びかけ、また一人ひとりに出場してくれるようにお願いすることもしばしば。とはいえ、せっかくの機会、もっと自発的に手を挙げてもらいたいもの。ですので、今回はひとつの仕掛けを試みました。

昨年から、過去のコンテスト経験者にお願いして、コンテスト出場の意義や、コンテストスピーチの作り方を事前にスピーチしてもらったのです。

人はやり方がわからないと、不安ですが、ある程度のイメージやコツがつかめると、一歩踏み出す勇気が生まれます。「コンテストに出るとこんな経験が得られる」「こんなことに気を付ければ、コンテストスピーチになるのか」とわかれば、コンテスト出場への敷居を下げられると考えたのです。

結果は、締め切り間近で4名出場が決定。前年は1名でしたので、大きく増えました。目論見が成功したというよりも、出場者を集めたいという熱意を感じて参加を決めた人もいたと思いますが、コンテスト委員長としてはほっと胸をなで下ろしました。出場を決めてくれた4名には本当に感謝です。

4名の熱きスピーカーはこちらになります。

クラブ状況から審査方針を簡略化

コンテストでは以下の役割があります。

・コンテスト委員長(1名)

・審査員長(1名)※

・審査員(5名以上)※

・同点決勝審査員(1名)※

・計時係(2名)

・集計係(2名)※

・会場係(2名)※

・インタビュアー(1名)

ざっと数えると15名います。今回のコンテスト出場者を加えると19名になります。しかし、この人数、現在の会員数がフル稼働で担当してくれてもカバーはできません。加えて、みなさん個々に事情があって、今回はすべての役割を揃えるのは難しい。

そこで、ベテラン会員のアドバイスを受けて、審査を簡略化することにしました。トーストマスターズクラブのコンテスト規則に、クラブでのコンテストは、ある程度の裁量が認められるとあります。

審査の簡略化とは、具体的には、審査は会員全員で行い、普段使っている投票システムを使うことにしました。コンテスト委員長である私が、集計係と会場係を兼ねることにより、審査委員長と審査員、同点決勝審査員、集計係、会場係が必要なくなりました。

このルール変更は、まずクラブ役員の了解を得て、その後、会員のみなさんにメールで変更方針とその理由を事前に伝えました。クラブ内には、いろいろな意見の持ち主がいて、伝統的なやり方が望ましいという人もいます。有志の集まりだからこそ、全員を大切に、あまねく情報を共有して理解してもらう、今回の私が大切にしたリーダーシップのひとつです。

当日はとにかく汗をかく

準備は万端。

当日は、会場側9名、オンライン側9名が参加(ゲスト参加者含む)しました。

私はといえば、会場側とオンライン側をつなげる設定に戸惑い、役割を削減した関係で、個々人への確認が抜けてしまったり、見せてはいけないペーパーをうっかりプロジェクターで表示させてしまったり(一瞬ですが)、小さなハプニングが続出。

でも、とにかく汗をかけば、誰かが手助けしてくれるもの。多くの協力を得て、みなさんに楽しんでもらえるコンテストとなりました。

本記事を最後まで読み終えたみなさんに

本記事を最後までお読みくださった方は、リーダーシップへの関心が強い方ではないかと思います。すでにリーダーを経験した方、これからリーダーになろうとしている方、リーダーのスキル向上を求めている方。今回コンテスト運営はあなたの求めるリーダーシップではなかったかもしれませんが、トーストマスターズクラブには、今回以外にもあなたのリーダーシップを試すプログラムを多々揃えています。

スピーチさえ経験できれば十分とおっしゃる方もいますが、そのスピーチ力(コミュニケーション力)で人の心を掴み、動かせてこそ、ビジネスの現場で使えるスキルたりえます。ぜひ一度響クラブであなたのスキルを試してみませんか? 普段の職場では経験できない発見がたくさんあるはずです。