みなさん、こんにちは。

響クラブのブログページにお越しいただきありがとうございます。今回は、1月21日(火)開催の第497回例会の「開始前15分」にスポットを当ててお伝えします。
その日、私が例会開催場所のイケビズ6階第二会議室を開始15分前に訪れると、会員の大半が着席しているなか、S氏だけがホワイトボードの前で熱を帯びていました。この日はクラブ内のスピーチコンテストを開催する日。S氏はコンテスト委員長を務めます。
S氏が熱を帯びていたのは、さっきまで会議室にいたコンテスト出場者(以下、コンテスタント)の一人が忽然と消えたからです。最近みんなで作ったグループLINEで連絡しても返答がない。
コンテスト開始10分前には、コンテスタントにコンテストルールを周知し、併せて、スピーチ順をくじ引きで決める段取りとなっています。その場にコンテスタントの一人がいないとなるとコンテスト委員長の義務が果たせません。私は着席後に、「M氏(そのコンテスタント)は別のフロアでコンテストスピーチの練習をしているのでは?」と口にしましたが、S氏も承知のうえなのか、返答は返ってきません。
刻一刻と開始時刻が迫ります。責任感の強いS氏が、「どうすんだよ」と嘆きだしました。「そうはいってもね。開始時刻までには戻るでしょ」と会員が思っているであろうとき、私はといえば、会議室に集まった会員の顔ぶれを眺めていました。
いつもオンライン参加のT氏が来ているなとか。響クラブの紅一点H氏がなぜか赤鬼を思わせる真っ赤なかつらをかぶっているなとか。
そうそう、もう一人のコンテスタントR氏はいずこに、と探してみると、なんと私の目の前、会場の一番前の席に座っていました。R氏は普段会場の真ん中あたりに座っていることが多いのにどうしたことか。誰とも会話をかわそうとはせずに、来るべき時を待っているかのようです。
その時、ある情景が脳裏をよぎります。この構図はもしかして、巌流島の決戦か。
ルール説明とスピーチ順を決めるくじ引きは、開始10分前に、M氏不在のまま、始まりました。スピーチ順は、
一番目は、オンライン参加のK氏。
二番目は宮本武蔵ならぬM氏。
最後はR氏。私の脳内では、佐々木小次郎です。
消えたコンスタント、M氏は、開始時刻直前に、ようやく姿を現しました。S氏が「スピーチ順が決まったよ」と伝えても、ふうんという表情で、私の隣にどっしりと座りました。「LINEに気づかずごめんなさい。夢中で練習してました」とみんなに言えばかわいいのですが、それを言わないのがM氏の魅力です。
という感じで、この日のコンテストは始まりました。いつも以上にドラマティックな始まりに、私はワクワクが止まらず。また、コンテストも、ドラマティックな始まりにふさわしく、個性豊かなスピーチが繰り広げられ、とても充実した時間となりました。
今回は、池袋の片隅で、人知れず行われたスピーチコンテストのちょっとしたドラマをご紹介しました。
ぜひ響クラブにも興味を持っていただけると嬉しいです。
ちなみに、今回の「巌流島の決戦」ならぬスピーチコンテストの結果は、3月9日に行われるエリアコンテストに持ち越しとなります。ご興味のある方は、当日、北区中央公園文化センターまでお越しください。(案内は同ブログ内の記事を参照のこと)
