『真実の瞬間』レポート3──成果と今後

実施直後は、今後のアクションを考えるうえでの情報が足りないかもと心配していました。でも、時間を置いてみると、いままで気づけなかったことが見えてきました。以下はチャットの抜粋となります。

■遊び場を成長の場にするには?
・チャレンジに対してネガティブなことを言わない。むしろサポートをしよう。
・例会にゲームの感覚を取り入れる。
・イベント、ワークショップの企画、実行。
・失敗を繰り返すだけでなく、PDCAなどを回して成長することができる。
・挑戦に対するフィードバックが成長の実感を与えてくれる。
などなど。

■響クラブが求めているものとは?
これを整理してみると、以下のような思いが見えてきました。
響クラブは、職場とも家庭とも違うサードプレイスであり、学びとクリエイティビティを発揮する場である。ただし、私たちが求めているのは、そのクリエイティビティを単にお披露目する場というよりも、むしろ試行錯誤の場として、自身を磨いていける場所である。つまりは、結果を見直し、自身が求める成果を得るためには何が必要となるのかを気づける環境であること、みんなからのフィードバックと経験の共有によって、前向きな刺激を得てモチベーションを高める場づくりこそ、いま響クラブに求められている。

■次なるアクション
『真実の瞬間』で上がったアイデアから、いくつかの行動プランが上がりました。方向性としては「フィードバック」と「ゲーム性、イベント・ワークショップの充実」のふたつ。

・フィードバックの充実
例会にはすでに複数のフィードバックの仕組みがあります。代表的なのは、スピーチに対する論評や、例会全体を振り返る総合論評です。そのうえで今回課題として浮かび上がったのが、個々の会員に直接届ける「コメントシート」でした。

コメントシートは、発表者や参加者に向けて各会員が感想や改善案を伝える仕組みで、以前は紙、現在はウェブに切り替えています。ただ、記入しない人が出ることや、例会中に設けられている記入時間(およそ1分)が短く十分ではないのでは、との指摘がありました。

また、例会後の懇親会では「例会の振り返り」「スピーチの振り返り」を試みていますが、こうした取り組みとあわせて考えると、コメントシートの改善はフィードバック全体をより充実させる鍵になると感じられます。

・ゲーム性、イベント・ワークショップの充実
具体的なアイデアだったのが特別例会を考える「プレゼン大会」です。響クラブの例会は、トーストマスターズクラブが定める基本をとても大切にしています。ベースを変えるつもりはないものの、ある程度の変化を生み出す仕組みづくりは必要でしょう。

「プレゼン大会」は、その意味では、会員の自主性、クリエイティビティ、非日常性を補完する可能性があります。今後の話し合いは必要ですが、例会で取り入れられるように調整をしていきたいアイデアです。

■終わりに
大人の遊び場は、ただ楽しいだけでなく、成長への手応えが必要です。個々の努力があってこそなのですが、フィードバックで成長の手応えを得たり、自分では見えづらい課題が見つけられたりする仕組みを整える必要があると気づかされました。