テーブルトピックスで“話す勇気”が身につく夜 —— 響トーストマスターズ第515回例会レポート


トーストマスターズって?
国際的なスピーチ&リーダーシップの学び場です。先生はいません。会員がスピーチし、会員が論評(フィードバック)し合う——その繰り返しで、実践的に「伝える力」と「場を進める力」を鍛えます。
今回のテーマはテーブルトピックス(即興スピーチ)
用意なしのお題にその場で答える“1〜2分のショートスピーチ”。会議での急な指名、初対面の自己紹介、予想外の質問——「とっさに、筋道を立てて、気持ちよく伝える」ための訓練です。

1. はじまり——「こよなく」愛されるクラブ
今日の言葉は「こよなく」。
「こよなく私は響を愛しています」——そんな宣言から始まった今夜は、まさに“クラブ愛”が会場とオンラインの空気を温めました。役割紹介(計時・えーとカウンター・文法・記録)も初参加の方に分かるよう丁寧に。ハイブリッドでも置いてけぼりにしない運営が光ります。

2. ワークショップ前半——即興が強くなる“土台”
講師のTさんから、まずは心構え(マインド)と基本スキルのレクチャー。
心構え:
日頃からインプット(話題の収集)→小さくアウトプット(会話・SNS・会議)を回す。体を整えると声とメンタルも強くなる。
基本スキル:
メラビアンの法則が示す“印象”の大切さ。姿勢・表情・アイコンタクト・通る声・滑舌を短い練習でウォームアップ。
その後すぐ実践。
「好きな動物は?」「この秋にしたいこと」「株は今買う?待つ?」など、多彩なお題で会場が一気にスイング。得意分野だと話が乗る、型を使うと迷子にならない——体感で学べる構成でした。

3. ワークショップ後半——“型”で迷わず話す
即興を支える4つのフレームワークを紹介&実践。
PREP法:結論→理由→例→結論
Whole–Part法:全体像→要素に分解
箇条書き法:ポイントを番号で端的に
起承転結:流れに転調を入れて締める
「自分が会長なら何をする?」「もう1つ話すなら何語?」「新社長として抱負は?」など、ビジネス現場でも即使えるお題でトライ。最初と最後の結論を合わせる(特にPREP)など、効くコツも押さえられました。

4. 論評(フィードバック)——実践に効く磨き方
トーストマスターズの核心が論評。
良かった点を具体に、さらに良くする提案を前向きな言い回しで。今回は「スキルをまとめてから一括実践すると効果が高い」「英語スライドは和訳すると伝わりやすい」など、運営目線の提案が秀逸でした。学びが“場”ごと上がっていくのが響クラブらしいところ。

5. 空気感——“こよなく”が伝播する
ゲストの方々は「緊張したが来て良かった」「フレームワークで自信が出た」と笑顔。映画談義や旅行の話題、投資の視点まで、多様なバックグラウンドが即興の彩りになっていました。
そして、役割を引き受け、互いに拍手し、フィードバックで背中を押す——クラブを“こよなく”愛する人が多いから、初めてでも安心して挑戦できます。

まとめ:今日得られたもの
即興は“準備できる” —— 日頃のインプットと小さなアウトプットの習慣化。
型は味方 —— PREPを一本柱に、場面でWhole–Part/箇条書き/起承転結を使い分ける。
印象が伝わりを決める —— 姿勢・表情・アイコンタクト・声量・滑舌。
仲間がいるから伸びる —— 役割と論評で学び合う循環がある。
即興はセンスじゃない。型と仲間で、誰でも伸ばせる。
次回はあなたの番です。